香箱蟹のお蕎麦の値段。 比較対象がなく前例のないメニューの値付けの難しさ。  #27

経営

【香箱蟹から見えてくる経営の話し】

香箱蟹は高価な上に、食べやすくするための解体作業がとても時間のかかる。

そのお味は濃厚で小さい中にさまざまな旨味が凝縮  {…ギュギュッと…}

そして食べると非常に儚い………

そんな食材です。

気なるお値段は…

2880円なり〜〜〜(税込)

この価格が高いか安いか…さまざまなご意見があろうかと思います。

が、僕から言わせていただきたい。

はっきり言って、これでも売値としては安いんです。

『ポジショントークでしょう〜』っと思われたとしたら…それは僕にはどうしようもありません。

香箱蟹は毎朝に仕入れに行っていまして、値段はピンキリですが僕は産地よりもサイズで選んでいます。

飲食店の原価

「飲食店では食材の減価率は30%に抑えましょう」と言うのがあります

必ずしもそれに縛られる必要はありませんが、その点で考えた場合もしも仮に『香箱蟹だけ』を提供した場合、普通なら売値は3000円を余裕で超えます。

具体的な数字までは言うべきではないと思いますが、実際にいつもの仕入れ値はそれぐらいの値段ということになります。

そして2880円は税込価格なので、税を抜けばザックリ2600円。

もちろんサイズの小さいものを選べば、コストを下げることは可能なんですが。

僕がメニューとして扱うときに、小さいものは値がないのでそれなりのサイズのものを選んでいます。

シーズン中の仕入れ値が高いときもあれば安いときもあるわけですが。

重要なのは、最終的な『平均仕入れ単価がいくらになるのか』です。

数年前までは、なんだかんだと高値で仕入れるときもあれば安値で仕入れるときもあって、平均仕入れ単価が中間地点で落ち着いて良かったね〜、となっていたんですが。

ここ近年は、安値で仕入れられるときがほぼ無くて結果的に平均仕入れ単価が高値で終わる、と言うことが続いております。

そうなると、単純に利益率が下がるんですねぇ〜。

そして冒頭で香箱蟹の仕込みは手間がかかると言いましたが。

この『手間』が大きな障壁となって僕の前に立ちはだかっているのです。

ありがたいことに年々出数が増えていることもあるんですが、11〜12月はお店が休みの日でも香箱蟹の仕込みをしています。

そのときの仕入れる量にもよりますが、だいたい6〜8時間。

この時期は、僕のプライベートの時間を全て蟹さんに捧げています。

って言うと、なんだか『頑張ってますアピール』みたいで嫌なんですが……実際にはそういった状況です。

中にはお蕎麦でこの値段を聞くと『高い』と思われる方もいらっしゃると思います。

他のお蕎麦屋さんで香箱蟹を扱っているお店があるでしょうか。

ウチでは11年前から提供を始めていますが、僕が知っている限りでは数年前に提供を始めたお店は一軒だけ知っています。

ただ、どれだけ使用して、売値がいくらなのかは把握していません。

前例がないメニューだから妥当な価格なのかがわからない

もっと出回っているメニューなら値段と内容の比較対象がたくさんあるので、あーだこーだと議論できると思うんですが。

大袈裟な言い方をすれば、前例のないメニュー故にこの価格が妥当か、妥当でないのかがわかりにくいのかな〜っと思っています。

仕入れ値が高くても、手間がかからなければ減価率が50%でもいいかなと思うんですが、香箱蟹はそんなわけにはいかないので値付けがほんとに難しいです。

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